2021.08.01
漢方通信8月号(膀胱炎について)

膀胱炎をくり返すあなたに

新型コロナウイルスの感染対策に心削りながら、日本では57年ぶりのオリンピックが開かれます。夏の鋭い陽射しに、光る汗。選手の皆さんには力尽くした満足感が残るよう、そしてあらたな感染拡大が起きぬよう、心から祈っています。

猪苓湯は、膀胱炎の漢方薬として知られています。

膀胱炎の訴えは夏に増加しますが、それは汗が続けば尿量が減り、尿道に入りこんだ細菌を小便で充分に洗い流せなくなるためです。

女性に多い病であり、尿道が男性に比べ短いことが理由です。

細菌が膀胱に炎症を起こし、「排尿時に痛む」「何度もトイレにいきたい」「すっきりしない(残尿感)」などの不調を生じます。尿が白濁し、炎症悪化から血尿が出ることもあります。

膀胱炎は、昔から漢方薬で治療するかたが多くあります。

猪苓湯は効果を体感しやすく、1~3日の短期間で治癒に向かいます。頓服薬(とんぷくやく)なので、痛み・違和感が去ったら服用をやめてください。

 

「違和感が残るので、しばらく服用していたい」と言われるかたもありますが、長くても2週間程の服用にとどめたいものです。患者の多くが早期治癒を望むため、製剤はお湯で服用してください。痛みを感じた時から、服用し始めます。

配合生薬の顔ぶれが興味深いもの、チョレイ(猪苓)はチョレイマイタケというキノコの菌核、ブクリョウ(茯苓)タクシャ(沢瀉)もまたマツホドの菌核、そのペアが水分循環を改善します。鉱石のカッセキ(滑石)が炎症を抑え痛みを緩和、ロバ皮のニカワであるアキョウ(阿膠)が血流を改善し膀胱炎再発を防ぎます。キノコ・鉱石・動物・植物の異なる種類の素材が組みあわさり、この薬効を示しています。
英雄たちが中国で覇権を争う三国志に描かれる時代(西暦180年頃~)には、すでに使われていた漢方薬です。血尿が出るのなら、抗炎症作用の強い竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)が良いものです。

膀胱炎をくり返さないためには、生活習慣を改善してください。「早寝早起き・目を酷使しない」「冷飲食物をとり過ぎない」などの生活養生を心がけてください。

シャワーを浴びて清潔を保つことが重要。

生理の貧困(経済的な貧困から、生理用品を購入出来ない)が問題となっていますが、ひとつの生理用品をより長い期間使うようになり、膀胱炎に悩む女性が増えるのではと心配しています。

 

自分で症状や体質に合った漢方薬を選ぶのが難しい方、

体質改善や自然治癒力の向上といった

日頃の健康維持目的で取り入れたい方など

ぜひ一度ご相談くださいませ。

英語・中国語・フランス語にも対応しており、海外からのご相談も数多く頂いております。)

 

一心堂薬局HP  https://www.isshindo.jp/index.php

 

漢方について・食養生についてなどの情報を

YouTubeやLINEでも配信しておりますので、

ぜひご登録よろしくお願い致します。

 

 

漢方とは

  • 【漢方専門】一心堂薬局楽天ICHIBA
  • amazon

10:00~19:00 年中無休0120-73-1410