2024.05.11
【症例紹介】無月経

 

【所見】

 

年齢:17才

性別:女性

主訴:無月経

 

母親が付き添い来局

 

二年以上、無月経の状態が続いている

定期的に婦人科へ通院しており

一時はホルモン剤の服用による治療を行って

いたが、現在は中止している

 

「ホルモン剤を服用すると月経は再開するが

いつまで服用すればよいのか。終わりがみえないから中止した

西洋薬を中止しているが、このままではいけないので

なにかできることをしていきたいとのこと」

とのこと

 

 

既往歴なし

併用薬・サプリメントなし

血液検査数値に異常なし

 

身体はやせ型、物静かな性格

疲れやすい

小食で胃腸が弱い

冷え性(冬は手先にしもやけ)

受験期で学業に対するストレスが強い

低体温

運動不足

 

 

 

東洋医学的に「虚弱寒証」「気滞血瘀」

と判断し漢方薬を処方

 

 

【服用後の経過】

 

一ヶ月:月経はこないが、なんとなく気持ちに良い

感じがする。特に飲んでいて問題ないので続けていきた

 

二ヶ月:数年ぶりに月経がきて随分と喜ばれたとのこと

 

三ヶ月:今月は月経なし。体質はすぐに変化しないので

しっかり続けていくように指導

 

四ヶ月:今月は月経あり。生活習慣の見直し規則正しい生活

を心掛けている。ストレスに対して気にならなくなってきた

平熱は35℃後半から36℃前半に上昇

 

 

【総括】

 

近年、若年層の健康問題が深刻になりつつある。

スマホを中心とした生活背景による

運動不足、自律神経系

・ホルモンバランスの乱れが問題になっているが

氷山の一角としての症例だろう

 

虚弱体質で「気虚」「気滞」に根本の原因があり

漢方薬が上手く著効した例である

若年だからこそ治癒力が高いこと

「気血」以外に大きな問題がなかったこと

が功を奏し、著効したと考える

 

 

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