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中医学において「血虚(けっきょ)」とは、血液による滋養作用が不足する事によって生じた症状及び状態を指します。
血虚は現代医学でいう、血液が少ないか否かは必ずしも関与していません。
つまり、「現代医学的に貧血である」といっても「だから血虚である」とは必ずしも言えないのです。
血虚による症状は非常に多くあります。
例えば、
・顔色が白く粉をふいたように見える
・萎黄
・乾燥
・髪の毛が乾燥してツヤがない
・生理時の経血量が少ない
・筋肉の痙攣が多い
・睡眠が深くない
などです。
中医学で「血(けつ)」は、主に内臓、組織を滋養するという働きを持ち、五臓のうち「心」と「肝」との働きは血に頼っています。
また血虚の病気は女性に多くみられます。
特に冬になると空気が乾燥するためお化粧の乗りが悪く、肌が痒くクリームを塗ってもすぐ乾きますよね。唇の乾燥も血虚による場合があります。
血虚の治療は血虚を招く原因を治療しなければ改善しない為、治療が難しくなりがちです。
血虚の原因は、脾虚、瘀血、腎陰虚、出血等です。その原因の種類により治療する漢方薬は変わります。
脾虚による血虚は主に帰脾湯、瘀血による血虚は血府逐瘀湯、腎陰虚による血虚は八味地黄丸等を中心にして治療を行います。
正確に弁証(中医学的な診断)を行ったうえで、漢方薬を選ぶ事が非常に大切なのです!
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