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2024.03.03
【漢方通信3月号】花粉症の漢方/鼻水、鼻詰まり、副鼻腔炎、目の不調

前号に続き花粉症を取り上げ、さらに詳しく記します。

花粉症の不調は、「鼻水」「鼻詰まり」「くしゃみ」「目のかゆみ」などです。なかでも多いのが鼻水の悩み、透明鼻水で流量が多く、箱入りティッシュが短時間で空になる状況です。

そんなとき、漢方薬・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を服用してください。10~20分程で、鼻水が止まることが多いものです。鼻水が大量に流れていれば、回復に1時間程かかることもあります。

早期回復には、飲み方に工夫が必要です。60℃程の熱い湯で、やけどしないように飲んでください。
エキス剤や錠剤を口に含んでから湯で流し込む、またはカップに入れた薬に湯を注ぎ服用してください。
服用後は、温かい場所で養生してください。寒い場所にいてはいけません、身体を温かく保ち過ごせば、短時間で鼻水が止まってくれるでしょう。

小青竜湯は、不調があるときだけに用いる頓服薬(とんぷくやく)、鼻水の不調が治まれば、その後は服用しなくでください。「鼻水が短時間で止まった。良い薬だと分かったから、継続服用すれば、体質改善もしてくれそう」と考え、独断で服用を続けるかたがありますが、それは止めてください。小青竜湯を服用し続けても、体質改善することはないからです。

鼻炎(透明な鼻水で量多い)でも慢性化しているのなら、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)を用いて治療し(60℃の湯で服用)、なぜこうなっているか分析・対応することが大切です。

次は、鼻詰まりの対応。まだ鼻水が流れ、鼻詰まりも感じ始めたとき、漢方薬・葛根湯加川芎辛夷(かっこ
んとう かせんきゅうしんい)を服用します。60℃の湯で服用してください。強い鼻詰まりに変われば(鼻水
はほぼ止まる)、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)に変えてください。

副鼻腔炎(ふくびくうえん)は、ちくのう症と呼ばれていた鼻不調です。副鼻腔に鼻汁が停滞(黄色・粘る)、
排除に役立つキキョウを含む、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)などを服用してください。鼻詰まり改
善薬(辛夷清肺湯)を併用することも、あります。

目のトラブルは(かゆみ、痛み)、眼部のクールダウンに役立つ黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や、清上
防風湯(せいじょうぼうふうとう)を服用してください。目の不調から気持ちがイライラしがちなら、抗ストレス
薬の加味逍遙散などを併用します。

病は、生活習慣の悪化から起きると考えています。

花粉症においても、服薬と同時に生活習慣の改善を行います。「早寝・早起き」「目を酷使しない」「身体を動かす(散歩など)」を行えば、心身は健康へと向かいます。これは血液循環を改善させる習慣です。全疾病の不調緩和と、薬をよく効かせるために、実施してください(温度記載のない漢方薬は、すべて40℃の湯で服用してください)。

花粉症の不調はひとそれぞれ異なるもの、どうか一心堂各店でご相談ください。花粉舞う季節の体調不調
が少しでも早く和らぐよう、お祈りいたします。

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