2019.10.31
PMSと漢方

朝晩の冷え込みが大きくなってきましたね。季節が着実に冬に向かっているのを感じます。

今年は寒暖差が大きく、体調を崩されている方も多いのではないでしょうか。くれぐれもお体にはご自愛ください。

さて、今回は最近ご相談が増えているPMSについてご紹介させて頂きます。

 

月経前症候群(PMS)とは、「月経前3~10日間続く精神的あるいは身体的症状で、月経の発来とともに減退ないしは消失するもの」

と日本産科婦人科学会で定義されています。

身体的症状:腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなど

精神的・行動的症状:情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、食欲不振・過食、めまい、倦怠感など

頻度は全女性の50~80%との報告があり、症状も200~300といわれています。(産婦人科学会HP参照)

 

このような症状に対して漢方は、心身両面に効果が期待でき、安全性も高いです。

PMSに使用される代表的な漢方薬をご紹介します。

月経関連の症状なので、基本的には瘀血の病態を考えます。また、精神的症状との関連も強いため、気血の巡りを改善する処方がよく使われます。

 

●加味逍遙散…精神症状(特にイライラ)が強い場合。軽度の瘀血・血虚を伴う。多愁訴・不定愁訴にも。

●桃核承気湯…精神症状(特にイライラ)が強く逆上しやすい。瘀血傾向も強く、便秘にも。

●芎帰調血飲第一加減…多愁訴・不定愁訴に。瘀血・血虚を伴う。

●加味帰脾湯…精神症状(特に抑うつ)が強い。不眠を伴う。

●香蘇散…抑うつ傾向、悲哀感が強い。

●当帰芍薬散…身体的症状が強く、冷え、むくみなどがある場合に。

●呉茱萸湯…頭痛(特に片頭痛)に。冷え、吐き気を伴う。

 

ご紹介した処方は一例です。当店では、お客様一人一人に合わせた漢方薬を調合いたします。PMSでお悩みの方はぜひ、一度ご相談ください!

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