2024.08.01
【漢方通信8月号】テーマパークで、夏の思い出作りをするために。

 お子さんが夏休みの時期には、家族旅行をするかたも多いでしょう。各所のテーマパークで、思い出作りをするのは良いもの。家族の笑顔を心に焼きつけ、連れて行く者は、明日を生きる力にします。しかしテーマパークでは、クーラーのない屋外の移動が多くなります。アトラクションやショーの待ち時間も、長くなっています。体調管理はとても難しく、炎天下で過ごすと、それが短時間であっても熱中症の危険が高まります。お子さんや高齢者では、健康な成人に比べ、さらに注意が必要です。

前号でご紹介したように、暑さにより発汗が続けば、身体からエネルギーが抜けていきます。発汗では、体液だけでなく、エネルギーも漏れているのです。当日から強く疲れを感じ、10日程体調が戻らないこともあります。

発汗と同時に、体液と元気を身体に戻す、漢方薬・生脈散(しょうみゃくさん)を服用してください。帰宅後では遅いので、焼けつく陽射しに汗が奪われているそのとき、服用してください。身体への補充がスピーディーに行われ、翌日に持ち越す疲れも少なくて済むでしょう。

大量に発汗する状態が続くなら、生脈散に、漢方薬・麦門冬湯(ばくもんどうとう/体液補充の意味から)を併用するのも良いでしょう。

 

高気温と高湿度から、身体のクールダウンは難しくなります。何より、こまめに水分を摂ってお過ごしください。1時間経過したら、15分程ほど腰を下ろして休憩してください。都度、冷たい飲料で、ノドを潤してください。体調維持に、驚くほど役立ちます。この時期、かき氷やアイスクリームは、クールダウンする薬とも言えます。

マスクをつけていると、呼吸により熱を体外に逃がすことが出来ません。コロナの再感染が拡大中という気になるニュースもありますが、(熱中症を防ぐために)周囲に注意しながらマスクを外す時間を作ってください。

 

アトラクションの乗り物の不規則な揺れから、乗り物酔いを思わす状況になるかたもあります。例えば、吐き気を感じ、生あくびが出て、やや目まい感があり、腹部膨満感から食欲がなくなります。腹部膨満感があれば、状況確認のため、冷たいペットボトルを購入し腹部にあててください。服の上からで結構です。気持ちが良い・不快感が軽減すると感じたら、胃熱の可能性が高まります。

漢方薬・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や、漢方薬・白虎湯(びゃっことう)など、胃をクールダウンする薬を服用し、何よりクーラーの効いた涼しい場所で身体を休めてください。もし薬を持っていなければ、かき氷をゆっくり食べることで、胃熱が緩和します。吐き気・胃の膨満感が、徐々に治まっていくでしょう。そんなとき、カレーを食べてはいけません。胃熱を助長し、腹部不調が強くなってしまいます。

 

野外活動のあと「水を大量に飲み続けたい」と感じるなら、漢方薬・五苓散(ごれいさん)を服用し、水分循環を改善することで、その不調を抑えることが出来ます。

夏の体調不調は、熱中症での「死」を招く可能性もあるものです。大切なあなたの生命と、ご家族の生命を守るため、本記事を参考に準備を整えてください。

漢方について・食養生についてなどの情報をYouTubeやLINEでも配信しておりますのでぜひご登録よろしくお願い致します。

  • 【漢方専門】一心堂薬局楽天ICHIBA
  • amazon

10:00~19:00 年中無休0120-73-1410